うさぎさんがやってきた!〜山で拾われた子


べるの子供たちが、ショップへ行く直前だった気がする。

両親が、山菜取りに行って彼女を連れて帰ってきたのは・・・。

ちょうど、台風がやってくる直前だった。
母が、草をかき分けた先に彼女はうずくまっていた。

動かないので母はもう、死んでいるものだと思ったらしい。
しかし、父が手に取ると(と言う表現は正しいのだろうか?)
鼻をひくひくさせていた。「生きているじゃんか。」
そうして、彼女は連れ去られたのか、保護されたのか、
良く分からないが、うちにやってきた。

翌日から、凄い暴風雨で「おまえ命拾いしたかな?」と
撫でていた時に思い付いた。

「おまえの名前、"うり"にしようか。」
黄色っぽい茶色の毛の野うさぎさん。

見る見る大きくなっていった。

小さい頃の顔は"ネザーランド"ぽかったのに
大きくなったら、全然。まるっきりの野うさぎさんだった。

そして、決して人に馴れなかった。

人を頼ろうとしたのは、最期だけだった。

母のもとに来て、寄りかかり、
直感的に母も気付いたらしい「もう、駄目なのかな?」

彼女は、山に帰った。

母に見つからなかったら、
もっと早く、帰ってたのかもしれない。
ずいぶん、短い間だった。

彼女の兄弟は、元気に今もあの山で
暮らしている事を願いたい。

決して、人の脅威にさらされる事無く・・・。